日本からおよそ8億円の資金援助を受けたロシアの原子力潜水艦の解体作業が、去年12月に始まった。ロシアの放射性廃棄物の海洋投棄をきっかけに、国際的支援の必要性が高まり、極東地域の原潜解体作業に日本も関わることになった。
ロシアの研究機関の調査報告書によると、退役原潜76隻のうち46隻が現在、放置されたままで、すでに腐食して海水が侵入しているものもある。放射能漏れの可能性が指摘され、早急な対策が求められている。
しかし支援には、様々な困難が伴う。NHKは、今回初めて解体作業の現場を取材、原子炉の密閉や船体の分離を放射性物質を漏らさずに進める解体作業の難しさが見えてくる。
また支援を始めるにあたって、ロシア側との交渉も難航した。軍事機密をたてに図面などの提供を拒否するロシア、情報開示なしでは支援は始められないとする日本。合意するまでに予想をこえる時間がかかった。
番組では支援のあり方を見直し始めたノルウェーのケースもまじえ、支援の現状とその難しさを描く。
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