福岡県 障害者対象にAR利用し就職前トレーニング実施へ

障害者の働く場を拡大するため、県は民間事業者などと連携し、AR=拡張現実を利用した就職前の実践的なトレーニングを始めることになりました。
従業員が一定数以上の民間企業に義務づけられる障害者の法定雇用率は、ことし4月から2.5%以上に引き上げられましたが、県によりますと、スキルの習得方法やサポート体制の整備について依然として課題が残っているということです。
このため、県は民間事業者などと連携し、企業と働く側の双方の不安を解消するため障害者を対象にAR=拡張現実を利用した就職前の実践的なトレーニングを始めることになりました。
このトレーニングでは「ARグラス」と呼ばれる、実際に見ている映像を同時に共有できる眼鏡型の機器を活用します。
「ARグラス」をかけると作業手順が矢印などで示された映像が映し出され、その手順に従って作業を行えるほか、指導側が遠隔で「ARグラス」の画面に矢印などを書き込んで作業を指示できます。
このトレーニングは西鉄グループの4社でことし9月以降におよそ20人を対象に行われる予定で、16日からことし9月末まで参加者を募集しています。
服部知事は「障害のある人が働く場を増やし、多様な人材が活躍し、輝くことができる福岡県を目指していく」と話していました。