在日ミャンマー人が福岡市動物園のゾウ受け入れで質問状

福岡市動物園が7月予定しているミャンマーからのアジアゾウの受け入れについて、日本に暮らすミャンマー人の有志が軍が実権を握るミャンマーからの受け入れは歓迎できないとして延期などを求める公開質問状を福岡市に提出しました。
福岡市動物園では、姉妹都市であるミャンマーのヤンゴン市にあるゾウ専用の動物園からアジアゾウあわせて4頭を7月にチャーター機を使って受け入れる予定です。
これについて、日本で暮らすミャンマー人の有志の代表のミンスイさんが25日、福岡市動物園を訪れ川越浩平園長に公開質問状を提出しました。
この中では、「ミャンマーの軍評議会と福岡市・日本とのいつわりの友好関係を宣伝することになりかねず、われわれ在日ミャンマー人は大きなショックを受け憤りを感じています。ゾウを歓迎する気持ちにはとてもなりません」としています。
その上で、▼ミャンマーで民主政権が樹立されるまでゾウの受け入れを延期することや▼弾圧や内戦などミャンマーの悲劇を正しく理解するための展示方法など6項目について回答を求めています。
申し入れのあと、ミンスイさんは記者団に対し、「市からは質問状を読んでから回答すると言ってもらった。ミャンマー国内の現状をよく理解してほしい」と話していました。
一方、質問状を受け取った福岡市は「今回のアジアゾウの受け入れは種の保存や学術研究を進める上での動物交流だ」としています。