旧戸畑市誕生100年 地域の歴史振り返る企画展 北九州市

合併で今の北九州市戸畑区になる前の旧戸畑市が誕生してからことしで100年となり、地域の歴史を振り返る企画展が開かれています。
旧戸畑市は100年前の1924年に誕生し、その後、5市合併で北九州市ができ、今の戸畑区になりました。
北九州市八幡東区の「いのちのたび博物館」で「戸畑百年の軌跡」と題した企画展が開かれ、当時の暮らしなどがわかる地図や版画などが展示されています。
このうち1933年に戸畑地域をふかんして描いた「鳥観図」には石炭の積み降ろし場や製鉄所、それに魚市場などがみられ、工業や水産業が発展していた様子がわかるほか、九州工業大学の前身の明治専門学校も描かれていて、教育のまちとしての側面もうかがうことができます。
また、洞海湾に浮かび、船舶の航行の障害になるとして島ごと取り除かれた「中の島」など、かつての戸畑の風景や人々の暮らしを描いた北九州市出身の版画家、片山正信の作品も紹介されています。
いのちのたび博物館の、日比野利信学芸員は「戸畑の町がさまざまな顔を持っていたことを知ってほしいと思い企画しました。工業都市として発展する中で暮らしに根づいた風景などを楽しんでほしいです」と話していました。
企画展はことし9月16日まで開かれています。