3年前のうきはの保険金殺人事件 初公判で被告が無罪を主張

3年前、うきは市の駐車場でおじにあたる男性を車でひいて殺害し、保険金をだまし取ったなどとして殺人や詐欺などの罪に問われている会社役員の被告の初公判が福岡地方裁判所で開かれ、被告は「殺害しておらず、詐欺などにあたらない」などとして無罪を主張しました。
大分県日田市の会社役員、松成英一郎被告(57)は、3年前、うきは市の駐車場でおじにあたる西村一敏さん(64)を乗用車で複数回ひいて殺害し、生命保険金およそ1500万円をだまし取ったなどとして殺人や詐欺などの罪に問われています。
27日、福岡地方裁判所で初公判が開かれ被告は「殺害をしていません。殺害時刻とされる時間帯に現場に行っていません。保険金についても、正当な手続きをしたと思っているので、詐欺などにあたりません」などと述べ、無罪を主張しました。
検察は、冒頭陳述で「被告は事件のおよそ1年前に被害者の勤務態度を問題視して解雇しようとしたが解雇できず、何かあったときのために生命保険に加入させた。事件当日、被害者を呼び出し、被害者の車で複数回ひいた。また、経営する会社が赤字続きで多額の損失があるなど、被告には動機があった」と主張しました。
一方、弁護側は「被害者はブレーキが不十分で傾斜のため後方に進んできた車にひかれて事故で亡くなった。被告の会社は支払いの滞納はなく、事業は順調だった」などと主張しました。