新型コロナ「5類」移行1年 後遺症相談9400件余 福岡県

新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行されて8日で1年です。
直近の県内の感染者数は減少傾向となっていますがいわゆる「後遺症」の相談は依然として多く寄せられていて、県は、症状が続く場合には医療機関を受診してほしいと呼びかけています。
新型コロナは1年前の去年5月8日に感染症法上の位置づけが5類に移行しました。
この1年間の県内の感染者数を見ると、去年5月以降は増加を続け、7月30日までの1週間の感染者数が1医療機関あたりの平均で21.64人と、5類移行後、最も多くなりましたが、直近の感染者数は4月28日までの1週間が2.38人と減少傾向となっています。
5類移行後も続けられてきた、治療薬の補助やワクチンの無料接種などの特例的な支援はことし3月いっぱいで廃止されましたが、依然として感染後に倦怠感などの症状が続くいわゆる「後遺症」の相談が多く寄せられています。
県によりますと、ことし3月までに、県に寄せられた相談件数は9400件余りにのぼっていて、この1年の間にも息苦しさやせきが出るなどといった症状や倦怠感や疲労感などといった症状を訴える相談が多く寄せられているということです。
県はホームページで後遺症の診療にあたる医療機関のリストを公表していて症状が改善せず続く場合には医療機関を受診してほしいと呼びかけています。
接客業をしている福岡市の20代男性は「以前はマスクをつけている人が多かったけれど、今は外している人が多く、旅行に行く人も増えたなと思います。自分自身も仕事以外ではマスクをつけていません」と話していました。
専門学校に通う小郡市の10代の女性は「コロナに対する警戒意識が薄まりました。マスクもみんな外しているのでつけなくなりました」と話していました。
一方で、福岡市の70代の女性は「高齢でどこで感染するか分からないので、マスクは今でもつけています」と話していました。
また、新型コロナのいわゆる「後遺症」について福岡市の80代の女性は「後遺症はよく聞きます。知り合いでも味覚が落ちたとか体がだるいと言っている人がいます」と話していました。