講談師・神田紅さんが近代に活躍した県出身女性の創作講談

社会における男女の格差、「ジェンダーギャップ」が課題となる中、19日夜、福岡県出身の女性講談師が、近代に活躍した福岡県出身の女性たちをテーマに創作講談を披露する独演会を開きました。
独演会を開いたのは、女性講談師の草分け的存在として知られ、日本講談協会の会長も務める福岡県出身の講談師、神田紅さんです。
独演会では、▼明治時代に多くの活動家を育て自由民権運動などに影響を与えた教育者「高場乱」や、▼大正時代の女性解放運動家で関東大震災後の混乱のさなかに憲兵隊に殺害された「伊藤野枝」など、近代に活躍した福岡県出身の女性たちをテーマに創作講談が披露されました。
このうち、伊藤野枝を題材にした講談では、野枝が好んで使ったとされることば「吹けよ、あれよ、風よ、あらしよ」などと紅さんが力強い語りとともに釈台と呼ばれる机を張り扇で打つと、会場から大きな拍手があがっていました。
独演会のあと、紅さんは「女性にもチャンスが巡ってくるようになりましたがまだまだ活躍の場が少ないと感じています。わたしが語るからこそ女性たちにも訴えられると思うので、これからも志ある人たちの話を伝えていきたい」と話していました。