大牟田 炭鉱電車の歴史伝える施設完成

大牟田市ではかつて「炭鉱電車」として親しまれた電気機関車に乗ることができる施設が完成し、記念の式典が行われました。
施設は、三池炭鉱専用鉄道の起点の駅があった大牟田市内の土地に建てられ、関係者が記念式典でテープカットをして完成を祝いました。
かつて「炭鉱電車」として親しまれた電気機関車を通して炭鉱の歴史を次の世代に引き継ごうと、敷地内には▽大正6年製の11号機関車と、▽昭和12年製の19号機関車が展示されています。
このうち、19号機関車はディーゼル車でけん引しながらおよそ30メートルの区間を移動させることができ、乗車も可能です。
12日は当時を知る人たちも施設を訪れていて、感慨深そうに動く車両を見つめていました。
熊本県荒尾市の女性は、「父が炭鉱に勤めていたので、子どもの頃に乗ったことがあります。懐かしいです」と話していました。
また、施設を建設した会社の白石政嗣社長は、「日本最大の石炭のまち大牟田で、100年以上運んでいたのが炭鉱電車です。炭鉱電車とふれあってもらうことで、その歴史を伝えていきたい」と話していました。
この施設、「炭鉱電車ステーションゼロ」は、当面、毎月第3土曜日と日曜日に営業するということです。