「カスハラ」防止へ 福岡県が職員の対応マニュアルを策定

行政サービスの利用者などから理不尽な要求を突きつけられるカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」を防ぐため福岡県は職員の対応マニュアルを新たに策定しました。
長時間にわたり執ように要求を繰り返すなどカスハラに該当する可能性がある時は退去を求める場合もあるとしています。
福岡県が令和2年4月から去年6月にかけて県庁や出先機関でのカスハラの状況を調査した結果、あわせて168件確認され、このうちの7割以上を職員の時間的な拘束や職員への暴言が占めました。
県は職員の精神的な苦痛を招き、業務に支障が出るおそれがあるとして、カスハラにあたるかを3段階で判断するなどとした対応マニュアルを新たに策定しました。
具体的には、初期の段階では苦情やクレームには丁寧かつ真摯(しんし)に聞き取り、説明を尽くすなど適切な対応に努めるとしています。
その上で、長時間にわたり執ような要求や攻撃的な言動が繰り返される場合には上司が対応に加わり、カスハラに該当するか統一的に判断します。
そしてカスハラに該当する可能性があると判断した時は行為への警告や対応の中止、それに退去を求める場合もあるとしています。
福岡県は「カスハラによる業務の遅滞を防ぎ、多くの県民に行政サービスを提供するため、ご理解とご協力をお願いします」と呼びかけています。