吉富町 職員自殺未遂で第三者委員会設置 パワハラなど調査へ

吉富町の職員が去年、「町長や上司からパワハラを受けていた」などと遺書を書いて、自殺未遂を図ったことをめぐり、町は第三者委員会を設置して、パワハラ行為の有無や自殺未遂との因果関係について調査することを決めました。
吉富町の20代の男性職員は、去年9月、「町長や上司からパワハラを受けていた」などと遺書を書いて、自宅で自殺未遂を図り、現在、休職して療養しています。
この問題が3月の定例議会で取り上げられたことを受け、町側は3日非公開で行われた議会の全員協議会の場で今後の対応を説明しました。
町によりますと、弁護士や有識者などからなる第三者委員会を設置して、町長や上司によるパワハラ行為があったかどうかや自殺未遂との因果関係を調べ、問題が確認された場合には再発防止策についても検討するということです。
現在、町が顧問契約を結ぶ予定の弁護士を通じて、委員の人選を進めているということで、決まりしだい、調査に着手してもらうとしています。
取材に対し町は、「事実関係を確認し、これを契機に住民の疑念を解決できるようにしたい」とコメントしています。
一方、3月の定例議会でこの問題について質問した岸本加代子議員は「第三者委員会は中立じゃないと意味がなく、町の顧問になる予定の弁護士が委員を選定するのでは意味がない。町とは関係ないところで人選を進めるべきだ」と話しています。
また、自殺未遂を図った男性職員の母親はNHKの取材に対し、「当事者にはハラスメントという認識はなかったとしても、息子に言ったことばや態度を思い出して正直に話してほしいと思います。公平公正な調査を望みます」と話しています。