福岡県警本部に組織犯罪捜査課発足 新たな治安脅威に重点対応

離合集散を繰り返しながら犯罪行為を行ういわゆる「匿名・流動型犯罪グループ」など新たな治安上の脅威に重点的に対応するため、福岡県警察本部に「組織犯罪捜査課」が設けられ、2日発足式が行われました。
「組織犯罪捜査課」は、福岡県警察本部暴力団対策部に捜査員およそ100人体制で新たに発足しました。
2日の発足式で岩下剛本部長は、「多様に変化しているグループの実態を解明し、戦略的な取締まりを行っていく必要がある。固定観念にとらわれず、垣根を越えて、むしろ垣根を取り払い、組織を牽引してほしい」と訓示しました。
新たな課には、これまで特殊詐欺の捜査にあたってきた捜査第2課やマネー・ロンダリング対策を担ってきた組織犯罪対策課などから部署横断的に捜査員が集められたほか、都道府県をまたいで広域的に行われる特殊詐欺事件に対応するため、各地の警察からの依頼を受けて捜査にあたる「特殊詐欺連合捜査班」が設置されました。
警察によりますと、いわゆる「匿名・流動型犯罪グループ」は、SNS上の「闇バイト」で実行役を募るなどして犯罪ごとに集合離散を繰り返して特殊詐欺や強盗などを行っているとされ、県内では、暴力団が「匿名・流動型犯罪グループ」を配下において起こしたとみられる事件も確認されているということです。
警察は、新たな課のもとで実態解明や取締りを強化し、新たな治安上の脅威に重点的に対応するとしています。