「福岡中洲大洋映画劇場」が最後の営業日 老朽化で取り壊しへ

老朽化のため取り壊される福岡市の繁華街・中洲の映画館が最後の営業日を迎え、多くのファンが別れを惜しみました。
福岡市博多区の「福岡中洲大洋映画劇場」は78年前の開館以来、およそ2100万人の客を受け入れてきましたが、老朽化のため取り壊されます。
最後の営業日となった31日、映画館には多くのファンが詰めかけ、「さよなら興行」と題して上映された喜劇王のチャップリンの映画などを鑑賞しました。
また、▽スタッフからの感謝の気持ちをメッセージにした貼り紙に見入ったり、▽映画館をバックに記念撮影したりして、別れを惜しんでいました。
糸島市の70代の男性は、「50年以上前の学生の頃から通っていて、会社帰りに映画を見ることもありました。営業終了は寂しいです」と話していました。
また太宰府市の20代の男性は、「雰囲気がよくて好きな映画館でした。1つの時代が終わったようです」と話していました。
最終の上映が終わった午後4時半ごろ、映画館の前には人だかりができました。
そして、およそ20人のスタッフがそろって出てきて、「78年間ありがとうございました」と深々とおじぎをすると、集まった人たちからは拍手とともに「お疲れさまでした」といったねぎらいのことばが寄せられていました。