コロナ補助金8500万円余を不正に申請 飯塚市の医療機関

飯塚市にある医療機関が新型コロナの入院患者を受け入れる医療機関に対して支払われる県の補助金8500万円余りを不正に申請していたことがわかりました。
県は今後、補助金の返還を求めることにしています。
補助金の不正が確認されたのは飯塚市幸袋にある「飯塚みつき病院」です。
県の発表によりますとこの病院は昨年度と今年度の新型コロナの入院患者を受け入れる医療機関の病床の確保支援や設備整備支援などに関する県の3つの補助金について患者の受け入れ体制が整っていないのに申請し、あわせて8500万円あまりの補助金の交付決定を不正に受けていました。
去年11月とことし2月に会計検査院が行った実地調査に県が同行した際に病床確保に必要な看護師の配置を示す資料がなかったり、病院の管理者が不在の時期があったりしたことから明らかになりました。
県はすでに交付した昨年度の補助金7600万円余りは全額返還を求め、まだ交付していない今年度分の950万円余りの交付決定を取り消しました。
病院は県に対して「実態を確認せず、根拠のない内容で申請書類を作成した」などと説明しているということです。
県は同じような不正がほかの医療機関にもないか調査を進めることにしています。