「飯塚事件」を通して再審制度の問題点を考える集会 飯塚

32年前、飯塚市で小学生2人が殺害され、現在、再審=裁判のやり直しに向けた2度目の申し立てが行われているいわゆる「飯塚事件」を通して再審制度の問題点について考えてもらおうという集会が飯塚市で開かれました。
17日の集会には、「飯塚事件」の再審請求に関わる弁護士や市民などおよそ50人が参加しました。
32年前、飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ遺体で見つかった「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われ一貫して無罪を主張していた元死刑囚の刑が確定し2008年に執行されましたが、家族は再審を求める2度目の申し立てをし、2月、非公開の審理が終了しました。
再審制度は刑事訴訟法に規定があるものの70年以上にわたって一度も改正されておらず、審理の進め方などが具体的に定められていません。
集会では、弁護士が「再審事件では『証拠開示』という当たり前のルールが何ら整備されていません。そうしたことから制度を変えるべきだ」などと制度の問題点について指摘し、参加した人たちはメモを取りながら聞いていました。
参加した70代の女性は「再審のことについては、ほとんどのことが決まっていないと知りました。具体的なルールを形にしていく時が来ているのでないかと思いました」と話していました。