九大病院の歯科医師チーム 能登半島地震被災地の活動を報告 

能登半島地震の被災地で2月から3月にかけて支援にあたった九州大学病院の歯科医師らのチームが13日活動を報告し、現地での歯科医療支援の必要性を訴えました。
九州大学病院は13日、定例の記者会見を開き、能登半島地震の被災地に派遣した医療チームの活動を報告しました。
このうち、口腔診療科の神野哲平医局長は、日本災害歯科支援チーム=JDATとして石川県珠洲市に入り、2月27日から3月2日までの活動内容を報告しました。
今回は歯科医師と歯科衛生士からなる4人1組で活動したということで主に避難所をまわって水を使わない歯磨き粉などの配布や、応急的な診療を行ったということです。
神野さんは「珠洲市はほぼ全域で断水していた。市内に5つある歯科医院すべてが診療再開のめどがたっていない」と述べ歯科診療が十分にできない状況が続いていると報告しました。
県外からのJDATの派遣は先週で終了したということで、神野さんは「水が少ないなか、誤嚥性肺炎などを減らすには歯科医療の介入が不可欠だ。これまでの活動をどのように引き継いでいくか考える必要がある」と述べ、現地での歯科医療支援継続の必要性を訴えました。