景観配慮の筑後川新堤防 工事現場を公開 透明アクリル板活用

度重なる大雨による被害の軽減を図ろうと、久留米市の筑後川で進められている堤防整備のうち、景観に配慮した新たな方式を採用した工事現場が報道関係者に公開されました。
13日、国土交通省九州地方整備局の筑後川河川事務所が公開したのは、久留米市の観光名所の1つ、「水天宮」の本殿の脇を流れる筑後川の工事現場です。
ここで新たに採用したのが透明のアクリル板を活用した堤防です。
水族館の水槽などに用いられている、縦80センチ、厚さ3センチのアクリル板を長さ12メートルにわたって設置することで神社を訪れた人たちが筑後川を含めた風景などを楽しむことができるということです。
国による河川の堤防整備に透明のアクリル板が用いられるのは今回が初めてです。
筑後川河川事務所では、地元の人たちの意見などを参考にしてデザインを決めて、再来年度をめどにアクリル板も含めた長さ55メートルの堤防を整備することにしています。
筑後川河川事務所久留米出張所の塚本太一出張所長は、「水天宮のすばらしい景観に配慮した。今後も地域の人たちの命と暮らしを守るため引き続き治水事業を進めていきたい」と話していました。