水泳の世界選手権など 福岡市負担額 見込みの約3倍 

去年夏に福岡市などで開かれた水泳の世界選手権と世界マスターズ選手権は、新型コロナによる開催延期などによって追加の経費が発生した影響で福岡市の負担額は当初の見込みのおよそ3倍に上る107億円となりました。
福岡市は、去年夏に福岡市などで開かれた水泳の世界選手権と世界マスターズ選手権の決算を発表しました。
それによりますと、新型コロナの感染拡大による2度の延期や世界水泳連盟の施設整備の水準が想定より高かったことなどにより、追加の経費が発生した影響で、開催にかかった費用は7年前に試算された金額のおよそ2倍の204億円余りになりました。
このうち、会場の整備費用がおよそ107億円、運営費用がおよそ50億円、関係者の宿泊や輸送の費用などがおよそ47億円となっています。
また、福岡市の負担額はおよそ107億円と、当初の見込みのおよそ3倍に上りました。
一方で、福岡市がまとめた試算では、大会の開催による市内への経済波及効果については、コロナ禍の影響で世界マスターズ選手権の海外からの参加者が想定を下回ったことなどから、当初の見込みから100億円ほど少ない433億円程度だったとしています。
福岡市は「2度の延期で苦しかったのは事実だが、事業費の2倍を超える経済効果も生み出せ、開催の意義はあった」としています。