鳥栖市 両親殺害 当時19歳の長男に2審も懲役24年の判決

去年3月、佐賀県鳥栖市の住宅で、両親を殺害したとして殺人の罪に問われている当時19歳の長男に2審の福岡高等裁判所は1審に続いて、懲役24年の判決を言い渡しました。
当時19歳の被告は九州大学の学生だった去年3月、佐賀県鳥栖市の実家で、51歳の父親と46歳の母親をナイフで殺害したとして殺人の罪に問われています。
1審の佐賀地方裁判所は去年9月「父親の虐待行為によって追い詰められたことは同情すべき部分があるが、計画的で強い殺意に基づいた犯行で、長期間の実刑をもって臨むほかない」として懲役24年の判決を言い渡し、弁護側は量刑が重すぎて不当だと控訴していました。
6日の2審の判決で、福岡高等裁判所の松田俊哉裁判長は、「1審判決は父親からの心理的、身体的な虐待が動機に影響したことを示し、軽視していない。そうした動機を踏まえつつも長男が大学でわざと悪い成績をとって父親からしかられる機会を作り殺害に及んだことや、母親を巻き添えにして2人を死亡させた重大性、犯行の危険性などを認めている」と指摘しました。
そのうえで「1審の判決に不合理な点はなく刑が重すぎて不当であるとはいえない」として、1審に続いて懲役24年の判決を言い渡しました。