博多女子中学校が”願書提出遅れ” 3人が公立高校受験できず

福岡市の私立中学校が、古賀市にある公立高校の入学願書を期限内に提出しなかったため、生徒3人が先月行われた入試を受けられなかったことがわかりました。
中学校は「申し訳なく思っている。できるかぎりの誠意を持って対応していきたい」などとコメントしています。
福岡市東区にある博多女子中学校によりますと、学校の職員が2月16日の午後2時ごろ、古賀市にある公立高校に3年生の生徒3人の入学願書を提出しましたが、受理されませんでした。
願書の提出期限は2時間前の正午で、提出が遅れた理由について学校はこの公立高校の提出期限を県立高校と同じ2月20日と誤って認識していたためと説明しています。
この結果、生徒3人は2月22日に行われた一般入試を受けられなかったということです。
学校は急きょ、3人に併設する私立高校への進学を提示しましたが、3人のうち2人は3月行われる県立高校の入試を受けるということです。
残る1人は、保護者によりますと、ショックを受けていて県立高校を受験するかどうか決められる状況ではないということです。
学校は1日朝、全校生徒に対して経緯の説明をした上で謝罪し、2日、保護者説明会を開くことにしています。
博多女子中学校は「あってはならないミスを犯してしまい、申し訳なく思っている。今後についてはできるかぎりの誠意を持って対応していきたい」とコメントしています。
期限内に願書が提出されず、古賀市にある公立高校を受験できなくなった生徒の両親がNHKの取材に応じました。
母親は「去年の夏休みから公立高校を第1志望に決めていたので、本人も気持ちの整理ができずショックを受けている」と話していました。
父親は「こうなったのは娘の責任ではないが、後悔のないように自分のやりたいように考えてなんとか進んでほしい」と話した上で、中学校に対しては「起こったことは戻せないので、学校側の誠意や補償をどのようにしてくれるのか納得のいく形で考えてほしい」と求めていました。
古賀市にある公立高校を監督する教育委員会の担当者は「入試の要項やホームページに提出期限は明記している。公平公正な試験を行う観点から特別な対応はとらなかった」と話していました。