イコモスのメンバーが旧門司駅とみられる遺構を視察 北九州

北九州市で見つかった明治時代の旧門司駅のものとみられる遺構について、ユネスコの諮問機関、イコモスのメンバーが現地を視察しました。
遺構の価値が極めて高いとして、北九州市に全面保存を求める要望書を提出することにしています。
この遺構は去年、北九州市が門司区で建設計画を進めている複合施設の予定地で見つかり、1891年・明治24年に開業した旧門司駅の遺構とみられる赤レンガや機関車庫の基礎部分が確認されています。
市は、遺構の一部を別の場所に移築する方針です。
21日は、イコモスの日本支部にあたる「日本イコモス国内委員会」の委員長ら5人が現地を訪れて、発掘を担当した学芸員の案内を受けながら、遺構の状態や位置関係などを詳しく見て回りました。
そして22日、遺構の価値が極めて高いとして、北九州市に全面保存を求める要望書を提出する予定です。
岡田保良委員長は「部分的な移築を決定するのは先送りにしていただきたい。できるだけ広い範囲の調査の成果をもって、全体の計画を考え直してもらいたい」と話していました。