日銀福岡支店 九州・沖縄の景気「着実に回復」 判断据え置く

九州・沖縄の景気について、日銀福岡支店は物価上昇の中でも個人消費の回復が続いていることなどを踏まえ、「着実に回復している」とする判断を据え置きました。
先行きについて大山支店長はことしの春闘を念頭に幅広い業種で賃上げが物価高を上回るかが左右するとして、企業や雇用の動向を注視していく考えを示しました。
日銀福岡支店は、21日、大山支店長が記者会見し、2月の「金融経済概況」を発表しました。
それによりますと、九州・沖縄では物価上昇の中でもデパートやスーパーの売り上げや旅行・観光の需要の回復が続いており、大山支店長は、「所得から支出への前向きの循環が続いている」と述べて、「着実に回復している」とする景気の判断を据え置きました。
一方、先行きについては公共投資や企業の設備投資、製造業の生産状況、それに個人消費の動向が重要になってくると指摘しました。
特に経済の柱ともいえる個人消費について、大山支店長はことしの春闘を念頭に「ベアがインフレ率を上回る伸びとなるのか、パートタイマーの時給が上昇し続けるのかどうかが、個人消費を左右していくと思う」と述べ、企業や雇用の動向を注視していく考えを示しました。