国内最大級観光キャンペーン 4月〜福岡・大分両県共同開催

ことし4月から、福岡県と大分県で共同開催される国内最大級の観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」の概要が19日発表されました。
福岡県では県内の観光スポットをめぐるバスツアー「よかバス」が300本以上、用意されるほか、大分県ではアート作品と一緒に旅を楽める企画など、期間中、両県でさまざまな観光イベントが展開されます。
ことし4月から6月までの3か月間、福岡県と大分県ではJRグループと連携した国内最大級の観光キャンペーン「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」が開催され、さまざまなイベントが行われることになっていて、19日3者が出席して概要を発表しました。
それによりますと両県の「イチ推し」企画として福岡県では県内の観光スポットをめぐるバスツアー「よかバス」が50のコースで300本以上、用意され、県内各地の魅力や食事を楽しむことができます。
一方、大分県では芸術や文化に焦点をあて、現代美術家の栗林隆さんなど国内外で活躍するアーティストの作品を県内各地に展示するなどアート作品と一緒に大分の旅を楽しめます。
キャンペーンのキャッチコピーは「至福の旅!大吉の旅!福岡・大分」で経済効果は福岡県で230億円、大分県で120億円と見込まれています。
「デスティネーションキャンペーン」は地域の魅力を全国にPRする大規模な観光キャンペーンで、JRグループ6社と地元の自治体、観光事業者などが協力して行われます。
旧国鉄時代の1978年に始まり、現在は年に4回、3か月単位で全国各地で開かれています。
今回は福岡県と大分県がJRに共同開催を提案し、ことし4月から6月まで日本最大級の観光キャンペーン「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」として開催されます。
デスティネーションキャンペーンの開催は福岡では25年ぶり、大分では9年ぶりとなります。
この期間、JRグループや旅行会社が全国に両県のPRを集中的に行い、観光客の増加につなげます。
「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」の両県内で行われる主なイベントをご紹介します。
福岡市では人気水族館「マリンワールド海の中道」と大分市のマリーンパレス水族館「うみたまご」がコラボして、神社や寺の「御朱印」にちなんだ特製の「魚朱印」が数量限定で販売されます。
また5月2日から4日にかけて博多三大祭りの1つで老若男女が思い思いの仮装でしゃもじを打ち鳴らして町を練り歩く「博多どんたく港まつり」が開催され、町全体がどんたく一色となります。
北九州市では土曜日の夜限定で小倉城の天守閣をバーとして開放し、厳選した日本酒やオリジナルカクテルなどを楽しめる「小倉城ナイトキャッスル」と題した企画が行われキャンペーンの利用者にはおつまみのプレゼントもあります。
添田町と東峰村では7年前の九州北部豪雨で被災し、去年8月に水素バスで運行を再開した「BRTひこぼしライン」の沿線で謎解き企画が行われ、7つの問題を解きながら観光スポットを楽しむことができます。
また大分県では毎年4月に別府市で行われる恒例行事、「別府八湯温泉まつり」を規模を拡大して行うことにしています。
このうち、扇山の斜面に火を放って野焼きを行う「扇山火まつり」では鑑賞プランを特別に用意するほか、練り歩くみこしに大量の温泉をかける「湯ぶっかけまつり」は例年より温泉を増量して行われるということです。
福岡県の服部知事は「訪れた皆さんによか場所やよか食べ物、何よりよか人に出会って福岡よかねと思っていただきたい」と述べました。
大分県の佐藤知事は「福岡との共催は初めてで相乗効果にも期待している。両県の魅力を全国、世界に発信するいい機会なので、しっかりと盛り上げていきたい」と述べました。
またJRグループを代表して、JR九州の古宮社長は「このキャンペーンを通じて九州全体が盛り上がり、さらに一過性ではなくてその後もどんどん人が来てくれるよう、取り組んでいきたい」と述べました。