飯塚事件 再審申し立て審理終わる 弁護側は新たな証言

32年前、飯塚市で小学生の女の子2人が殺害されたいわゆる「飯塚事件」で、すでに死刑が執行された元死刑囚の家族が裁判のやり直しを求める2度目の申し立てについて弁護団は、事件当日の目撃証言に信用性がないという主張を新たに追加し、15日で裁判所、検察、弁護団による非公開の審理が終了したということです。
平成4年、飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ、遺体で見つかったいわゆる「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われ、一貫して無罪を主張していた久間三千年元死刑囚(70)の死刑が確定し、平成20年に執行されました。
元死刑囚の家族は、再審=裁判のやり直しを求める2度目の申し立てを3年前の7月に行っています。
15日は福岡市で弁護団が会見しました。
弁護団は去年11月裁判所、検察、それに弁護団による非公開の審理が行われ、この中で事件当日、最後に女の子たちを見たとする女性の証人尋問を行ったことを明らかにしました。
女性は、確定判決で女子児童2人を最後に目撃した人物とされていますが、尋問で当時のみずからの供述が警察官の誘導で作成され、記憶に反すると証言したということです。
弁護団は当時の供述に信用性がないことを明らかに示す、新証拠だと主張しています。
弁護団によりますと審理や協議は15日で9回目で、これで非公開の審理がすべて終了したということです。