木造飲食店に簡易型自動消火装置設置へ 北九州市が費用補助

北九州市の商店街で大規模火災が相次ぐなか、市は密集地にある木造の飲食店に簡易型の自動消火装置の設置を進めることにし、必要な費用を新年度の予算案に盛り込みました。
北九州市小倉北区ではおととし旦過市場で2度にわたって大規模火災が発生しました。
北九州市消防局は防火指導員を配置して店舗の関係者を対象に防火訓練を行うなど火災対策に力を入れてきましたが、1月3日にはJR小倉駅近くにある「鳥町食道街」一帯でも飲食店などが焼ける大規模火災が発生しました。
こうした事態を受けて市は新たな対策として密集地にある木造の飲食店に簡易型の自動消火装置の設置を進めることにし、新年度の一般会計当初予算案に900万円の費用を盛り込みました。
設置の希望者には費用の9割を補助する方針で、対象は火災の危険度が高いと市が位置づけている「特定消防区域」のおよそ170店舗となっています。
市は、店舗側に積極的な設置を呼びかけたいとしています。
北九州市産業経済局は「木造建物の密集地で火災が起きると、多くの人命が失われたり、復興に時間がかかったりする可能性があり、市としてもできる限りの対策を行っていきたい」と話しています。