ストーカー対策で人身安全対策カメラを導入 警察にも映像共有

ストーカー被害の対策として、福岡県警察本部は被害者の自宅などに押しかける加害者の姿をカメラで捉え、その映像が警察にも共有される「人身安全対策カメラ」を新たに27台導入し、年明けから運用を始めることになりました。
防犯のため実物は公表されていませんが、この「人身安全対策カメラ」は被害者の自宅の玄関などに置くタイプや玄関から外の様子をうかがうドアスコープに取り付けるタイプがあり、警察がストーカー被害の危険性や緊急性に応じて判断し、相談者の自宅などに設置します。
設置されるカメラは動くものに反応して録画を開始し、連動する警察署の端末にアラーム音とともに映像が映し出され共有・保存される仕組みで、加害者が確認された場合は安全のため警察がかけつけるということです。
福岡県警は3年前からこのカメラでの被害対策を始め、これまでに10台が活用されていて、新たに27台を導入し年明けから運用を始めます。
県警察本部によりますと、去年、福岡県警に寄せられたストーカーに関する相談は1351件と4年連続で全国最多となっていて、ことし1月には、JR博多駅前の路上でストーカー被害を相談していた会社員の女性が元交際相手に殺害される事件も起きました。
福岡県警察本部人身安全対策課は「しっかりと活用して被害者の安全確保に努めたい。ストーカーの事案は、重大犯罪にエスカレートするおそれがあるので不安に感じたらすぐに警察に相談してほしい」と話しています。