JRグループで初 香椎線で来年3月から自動運転実用化

JR九州は、福岡県を走る香椎線で来年3月から運転士の免許を持たない係員でも乗務できる自動運転の運用を始めることになりました。
在来線で自動運転が実用化されるのはJRグループで初めてだということです。
これは、JR九州の古宮洋二社長が30日の記者会見で明らかにしました。
JR九州は香椎線で自動運転の実証を3年前に始め現在は福岡市東区の西戸崎と宇美町の宇美を結ぶ全線で実施しています。
そして安全性が確認されたなどとして、来年3月から自動運転の運用を始めることになりました。
緊急停止や乗客の避難の誘導といった状況に対応するため係員が乗り込みますが、運転士の免許を持っていない係員も乗務できるということです。
JR九州は、人口の減少で運転士の確保が今後、難しくなると見込まれる中、人手不足の解消や人材の育成にかかる時間・費用の削減を狙っています。
JR九州によりますと、在来線で自動運転が実用化されるのはJRグループで初めてだということです。
JR九州の古宮社長は「お客さんが減っていく時代の中で生きていくためには、鉄道は新技術を使って取り組んでいかないと将来はない。そういう面で、一つ大きく進歩したと思っている」と述べました。