福岡で試作 旧日本海軍の戦闘機「震電」特別展 筑前町

第2次世界大戦の終戦間際、B29を迎え撃つために福岡県で試作された戦闘機「震電」の開発の記録などを紹介する特別展が筑前町で開かれています。
「震電」は、第2次世界大戦の終戦間際、B29を迎え撃つために福岡県で試作された旧日本海軍の戦闘機で、プロペラが機体の後ろの部分についている独特な形をしています。
かつて福岡県にあった九州飛行機が開発や製造を担当しましたが実戦に配備される前に終戦を迎えました。
展示会場の筑前町立大刀洗平和記念館には設計を担当した鶴野正敬海軍技術少佐が使用した道具や技術書などを展示しています。
また、終戦時に機密保持のため廃棄された震電をアメリカ軍が日本の技術者に修復させた機体の写真も紹介されています。
このほか会場には去年から実物大の「震電」の模型が展示されていますが11月から全国で公開されている映画「ゴジラ−1.0」の撮影で使われた機体であることが公表され、映画の撮影風景を写したパネルなども飾られています。
館長の尾籠浩一郎さんは「日本を守るために作られた革新的な機体です。作られた方は本来ならこの技術を平和のために活用したかったのではないかと感じています」と話していました。
特別展は来年3月20日まで開かれています。