”大規模地震で下水道施設被害”想定 福岡市で対応訓練

大規模な地震で下水道施設が被害を受けたという想定の訓練が福岡市で行われ、参加した職員らが施設の点検や復旧などの手順を確認しました。
訓練は福岡市で震度6強の地震が発生し下水道施設で被害が起きたという想定で福岡市が実施し、被害の状況は事前に職員には伝えない形で行われました。
訓練ではまず、市役所に設置された本部と市内6か所の下水道施設をテレビ会議システムでつなぎ、人的被害を報告しました。
このうち、福岡市西区にある「西部水処理センター」では停電が発生したという想定で、センター内のポンプや水道管に影響が出ていないかを確認する緊急点検が行われました。
点検の結果、処理中の下水をためる水槽に亀裂が入り、水漏れが確認されたため、ポンプや発電機を使って別の水槽に水を移し替える手順を確認していました。
市によりますと、これまでの地震で下水道施設に大きな影響が出たケースはありませんが、こうした訓練を通して緊急の事態に備えたいとしています。
福岡市西部水処理センターの鬼塚雄二所長は「職員は定期的な異動があるので毎年継続的に行うことが非常に重要だ。訓練を通して出てきた課題を改善しつつ今後の対応につなげたい」と話していました。