政府職員・警察官名乗る電話で8200万円余だまし取られる

福岡市の40代の男性のもとに「サイトの未納料金がある」などという電話をきっかけに政府職員や警察官を名乗る複数の人物から次々に電話がかかってきて、あわせて8200万円あまりをだまし取られていたことがわかりました。
警察によりますと、ことし5月、福岡市城南区に住む43歳の男性の携帯電話に、携帯電話会社を名乗る男から「サイトの未納料金が30万円ある」という電話がかかってきました。
その後、「内閣セキュリティーセンター」を名乗る男からの「サイバー保険に加入すれば補填される」などといううその話を信じた男性は、10月までのおよそ5か月間にコンビニエンスストアで電子マネーを繰り返し購入し、カードのID番号を伝えて860万円をだまし取られました。
さらに男性のもとには警視庁の警察官を名乗る男などからも電話があり「『内閣セキュリティーセンター』をかたった男が逮捕された。あなたも事件に関与しているのではないか。預貯金をすべて現金にして確認したいので指示通りに送ってほしい」などと言われたということです。
男性は指示されるまま、あわせて24回にわたり、5950万円を宅配便で都内などに送ったほか21回にわたって7つの口座に1450万円を振り込んだということです。
一連のニセ電話詐欺でだまし取られた額は、あわせて8260万円にのぼり、別の特殊詐欺事件の捜査で被害に気づいた岐阜県警が連絡するまで、男性は被害に気づきませんでした。
警察は、電話でお金の話が出たらすべて詐欺だと疑って、お金は渡さずに警察や周囲の人に相談するよう呼びかけています。