イスラエル・ハマス衝突 天神でも停戦など求める集会やデモ 

イスラエルと、パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの衝突で死者が増え続ける中、福岡市の繁華街・天神でもこの週末、停戦やガザ地区にいる人質の解放などを求める集会やデモが行われました。
10月7日以降のイスラエルとイスラム組織ハマスとの一連の衝突では、イスラエル側で少なくとも1400人が死亡し外国人を含む200人以上が人質にとられている一方、ガザ地区では4651人が死亡し、双方の死者は6000人を超えています。
こうした中、福岡市・天神の警固公園では21日夜、ユダヤ系ベルギー人で市内に住む会社経営者の男性が知人などとともに集会を開きました。
男性によりますと、10月7日のハマスによる大規模攻撃でイスラエル軍の兵役に就いていた親戚の19歳の女性が死亡したということで、「10月7日に起きたことを忘れないでください」と呼びかけていました。
集会のあと、男性は「亡くなった女性とこれからはもう一緒に思い出を作れないのが一番寂しいです。10月7日にハマスがイスラエルを襲撃したこと、亡くなった私のいとこの子どものこと、今も200人がハマスに拉致されていることを皆さんにも覚えていてほしい」と話していました。
また、22日は、パレスチナの人たちへの連帯を呼びかけるデモが天神の街頭で行われ、県内外から参加したパレスチナ出身者などおよそ200人が「戦争をやめろ」などと訴えていました。
ガザ地区出身で福岡市にある大学院の准教授、エルジャマル・オサマさんは、母親や親族が今もガザ地区で暮らしていますが、自宅の近くが攻撃されたため、2度避難したあと、5日ほど前を最後に連絡が取れなくなったと話しています。
オサマさんは「母や兄弟姉妹、その子どもたちがガザ地区で暮らしているが、今、彼らがどこにいて何が起きているかわからない。私たちにとってしんどい状況です。デモを通して戦争をやめて、平和な世界を作ることを呼びかけたい」と話していました。