市道でランニング中に転倒し大けが　那珂川市に賠償命じる

那珂川市の市道で男性がランニング中に転倒してけがをしたのは、道路を適切に管理していなかったことが原因だとして損害賠償を求めていた裁判で、福岡地方裁判所は１９日の判決で道路の安全性に問題があったと指摘し、那珂川市におよそ２８０万円を支払うよう命じました。
３年前那珂川市の市道で、５０代の男性がランニング中に転倒し、ろっ骨を折るなどの大けがをしました。
男性は道路の管理が原因だとして市に１６００万円余りの損害賠償を求める訴えを起こし、市側はランニング中の事故は見通せなかったなどと主張していました。
１９日の判決で福岡地方裁判所は「現場は歩道脇から漏れた水で歩道一帯がぬれ、こけが覆っていたことから通行する人が転倒してけがをする危険性が高い状態だった」と指摘しました。
その上で「市が事故の発生を見通して回避することは可能だった」とする一方、「男性がこけを避けて走ることが可能だった」とも指摘し、那珂川市におよそ２８０万円を支払うよう命じました。