5つの事件に関与の罪に問われている工藤会暴力団員 無罪主張

12年前の平成23年に北九州市で建設会社の役員が射殺された事件など、特定危険指定暴力団、工藤会が市民を襲撃したとされる5つの事件に関与した罪に問われている暴力団員の裁判で、弁護側は被告に共謀は認められないなどとして無罪を主張しました。
検察は無期懲役を求刑していて、判決は来年1月18日に言い渡される予定です。
北九州市の特定危険指定暴力団、工藤会の暴力団員、洲崎秀輝被告(54)は、平成23年、北九州市小倉北区で建設会社の役員が射殺された事件や平成25年、福岡市博多区で看護師の女性が刃物で切りつけられた事件など5つの事件に関わったとして、殺人の罪などに問われています。
これまでの裁判で、検察は「建設会社役員の射殺事件では、実行犯を乗せたバイクの運転手をするなど必要不可欠な役割を果たし刑事責任は重い。厳罰で臨むべきだ」などと主張し、無期懲役を求刑しています。
19日に最終弁論が行われ、弁護側は「射殺事件では、被告は何が起きるか分からないまま実行犯をバイクに乗せただけだ」と主張しました。
その上で「実行犯には殺意はない。また、被告は実質的な連絡をしてないことから、共謀は認められない」と述べ、5つの事件すべてで無罪を主張しました。
審理はきょうですべて終わり、判決は来年1月18日に言い渡される予定です。