下水処理場で処理水を使って栽培したサツマイモを収穫 北九州
実りの秋を迎え、各地でサツマイモの収穫が行われる中、北九州市では、下水処理場で処理水を使って栽培された「じゅんかん育ち」と呼ばれるサツマイモの収穫が行われました。
北九州市上下水道局では、生活排水を処理した水や汚泥に植物の成長に必要な栄養素が含まれていることから、これを農業に活用する「じゅんかん育ち」の取り組みをことしから小倉北区の日明浄化センターで始めました。
19日は、八幡西区の星琳高校の生徒17人が訪れ処理水で育てられたサツマイモを収穫しました。
サツマイモの中には30センチほどの大きなものもあり、生徒たちが歓声を上げていました。
このサツマイモは、生徒たちが高校の調理の授業で芋ごはんにしたり、文化祭で焼き芋にして販売したりするということです。
収穫を行った生徒は、「大きくてびっくりしました。生活排水を出すのは気が引けていましたが循環していると思うと抵抗が少し和らぎました。このお芋でスイートポテトを作りたい」と話していました。
北九州市上下水道局下水道計画課の松田信治係長は、「下水道資源の肥料化はなかなか進んでこなかったが、実際にできた農作物に触れることでイメージの改善につなげ、循環型社会を進めていきたい」と話していました。