「水俣・福岡展」歴史・被害の実相伝える 福岡アジア美術館

福岡では10年ぶりとなる「水俣・福岡展」が始まり、7日記念の式典が開かれました。
「水俣・福岡展」は公害の原点といわれ、今も補償をめぐる裁判が続くなど解決していない、水俣病の歴史や被害の実相を伝えようと開かれ、初日の7日は会場の「福岡アジア美術館」でセレモニーが開かれました。
式典では水俣病の患者で熊本県水俣市などに面する不知火海の漁師の緒方正人さんもあいさつし、「地球規模で起きている地球温暖化、豪雨災害などとも共通の課題だと思います。水俣展がそれぞれの人が新しく何かを発見する機会になればと思います」と話しました。
そしてテープカットが行われました。
67年前の1956年に熊本県の水俣湾周辺で公式確認された水俣病。
会場には、水俣病で亡くなったおよそ500人の遺影など1200点が展示され、実物や写真などから「現代日本に何を物語るのか」を感じさせる内容になっています。
「水俣・福岡展」は11月14日まで開かれ期間中には患者や識者による講演のほか、映画の上映などさまざまなプログラムも開催されます。