警察への度を超した暴言など「カスハラ」が福岡で3か月70件

福岡県警察本部は警察官への度を超した暴言などいわゆる「カスハラ」=カスタマーハラスメントに該当するような悪質なクレームに対しては、対応を打ち切るなどの指針をことし5月に定めました。
開始から3か月間の運用状況をまとめたところ「カスハラ」に該当すると判断された事例はのべ70件に上ったということです。
福岡県警は、警察官への度を超した暴言や長時間の居座りなどの迷惑行為で現場の警察官の心身に影響が出るケースもあるとして、ことし5月、いわゆる「カスハラ」に該当する悪質な行為について、一定の判断基準を設けた上で、それらを超える場合には▼対応を打ち切ったり▼警察署からの退去を警告したりできるとする組織的な対応の指針を、全国の警察で初めて定めました。
8月までの3か月間の運用状況をまとめたところ、▼「カスハラ」に該当すると判断して対応を打ち切るなどしたのはのべ70件に上り、▼このうち2件は、再三にわたる退去の求めに応じなかったとして、逮捕したということです。
県警察本部は▼透明性を確保するため運用状況を定期的に公安委員会に報告しているほか▼県民の申し出や相談には引き続き適切に対応するよう指導も強化しているとしています。
一方、運用開始以降、全国34の警察本部のほか、ほかの省庁や民間企業からも基準作りなどについて問い合わせがあったということです。