近代産業発展の起点 洞海湾一帯の歴史を紹介 北九州市

石炭や鉄の輸送で近代産業の発展の起点となった洞海湾一帯の歴史を紹介する展示会が16日から北九州市小倉北区の「ゼンリンミュージアム」で始まります。
洞海湾はかつて「くきのうみ」と呼ばれ、その周辺は農村や漁村が広がる地域でしたが、明治時代に入ると、石炭輸送のために鉄道や港湾の整備が進み、日本の近代産業を支える工業地帯と発展しました。
「ゼンリンミュージアム」が企画した展示会はこうした歴史を紹介するもので、16日は展示資料が報道関係者に公開されました。
このうち、昭和9年に作製された若松港の平面図は、埋め立てが行われる前の洞海湾が描かれているほか、当時、石炭や鉄などを運んだ貨物船のトン数なども確認できます。
また、昭和37年に若戸大橋の開通を記念して開かれた「若戸博」のパンフレットなどもあります。
「ゼンリンミュージアム」の城戸一貴学芸員は「地域の歴史を深掘りすることで街の新たな魅力に興味がわくきっかけになると思います。足を運んでもらいたいです」と話していました。
この展示会は16日から12月28日まで開かれます。