太宰府天満宮の宝物殿で国の史跡・宝満山の企画展

太宰府市と筑紫野市にまたがる宝満山が国の史跡に指定されて10年になるのにあわせて、宝満山の山中で見つかった祭祀や信仰のための品などを集めた企画展が太宰府天満宮の宝物殿で開かれています。
古くから信仰の対象として発展した宝満山は、7世紀後半に築かれた大宰府政庁の鬼門除けとして八百万の神がまつられたのが起源とされ、平成25年10月に国の史跡に指定されました。
企画展は指定から10年となるのにあわせて開かれ、およそ1360年続く宝満山の祈りの歴史を知るための遺物などおよそ40点が展示されています。
このうち獅子と狛犬は、昭和54年に宝満山にある竃門神社の下宮の床下から見つかったもので、室町時代のものとされています。
このほか、奈良時代から平安時代にかけての銅銭や、鉄製のおのや鎌の一部など祭祀で使われた遺物が展示され、訪れた人は貴重な品々に見入っていました。
企画展を監修した森弘子さんは「ふだん見ることはできない品が一堂に展示されています。宝満山は『宝の満つる山』、霊峰であり祈りの山であることを示す展示は貴重で、ぜひ見に来てほしい」と話しています。
この企画展は、12月3日まで開かれています。