福岡空港”門限”マニラに引き返し ”国内の空港利用検討を”

フィリピンの航空会社の旅客機が、福岡空港の運用時間内に着陸できず、出発地のマニラに引き返したことを受け、国土交通省は、航空各社に対し、乗客の負担軽減のため今後、同じような場合には日本国内の空港の利用を検討するよう呼びかけることにしています。
9月4日、フィリピンの「セブパシフィック航空」の旅客機は、目的地を福岡空港から北九州空港に変更して着陸し給油していた際、福岡空港の運用時間をすぎたため出発地のマニラに引き返し、乗客125人はおよそ11時間にわたって機内を出ることなく、マニラに戻りました。
これについて、国土交通省が会社に聞き取りをしたところ、「事実関係は機長に確認中だが、マニラであれば乗客に対して円滑に宿泊施設や翌日の航空便などを提供できると判断し、マニラに戻った」などと回答があったということです。
一方、国土交通省は乗客の負担軽減のため今後、同じような場合には日本国内の空港の利用を検討するよう航空各社に呼びかけることにしています。
福岡出入国在留管理局によりますと、通常、緊急の入国手続きは航空会社などから要請があれば税関や検疫所と協議して対応にあたるということですが、今回は要請がなかったということです。
8日の閣議のあとの記者会見で斉藤国土交通大臣は、「関西空港のように24時間運用していて国際線の対応が可能なほかの空港に向かうという選択肢も検討するよう呼びかけていきたい」と話しました。