「フィッシング詐欺」被害 福岡県で急増 県警が注意呼びかけ

メールなどに記載されたリンクから偽のサイトに誘導されて現金をだまし取られるいわゆる「フィッシング詐欺」の被害が福岡県内で急増していることから、県警察本部が訓練用に作った偽サイトを使って実際の手口を紹介するデモンストレーションを行い、詐欺への注意を呼びかけています。
デモンストレーションは、フィッシング詐欺の手口を詳しく知ってもらい被害を防ごうと県警察本部のサイバー犯罪対策課が行いました。
まず、メールに記載されたリンクにアクセスすると、本物そっくりの偽のインターネットバンキングのサイトに誘導されます。
その後、入力画面で口座情報やログインパスワードを入力するとそれらの情報が即座に犯人役のパソコンに送信され、犯人がこれらの情報を使って正規のサイトにアクセスし、被害者のアカウントで不正に送金する仕組みが紹介されました。
県警察本部によりますと、ことし6月末までの上半期に確認されたインターネットバンキングでの不正送金の被害は暫定値で94件と、前の年の同じ時期と比べて89件も増加しています。
被害額はおよそ9200万円にのぼり、統計を取り始めて以降、過去最悪のペースだということです。
県警察本部サイバー犯罪対策課の的野史孝次席は「金融機関などを名乗るメールが本物なのか疑い、リンクからではなく正規の公式サイトからアクセスしてほしい」と話していました。