マイナ保険証トラブル 導入医療機関の6割以上が経験 福岡県

マイナンバーカードと一体となった保険証、いわゆる「マイナ保険証」への切り替えを国が進める中、福岡県内の医療機関でマイナ保険証にまつわるトラブルが相次いでいることが開業医などの団体の調査でわかりました。
団体では「診療に支障が出るので従来の保険証も残してほしい」としています。
調査を行ったのは、県内の開業医などで作る「福岡県保険医協会」で、ことし5月から6月にかけて県内のおよそ2000の医療機関にアンケートを送付し、2割余りの451の医療機関から回答を得たということです。
保険医協会によりますと、すでにマイナ保険証を導入している医療機関の6割以上が「マイナ保険証にまつわるトラブルを経験した」と回答しました。
トラブルの内容としては、マイナ保険証を専用の機械で読み取った際に「無効」と表示されるなど、保険者や被保険者の情報が正しく反映されていなかったケースが最も多く、150以上の医療機関が経験したということです。
中にはマイナ保険証に別人の情報がひもづけられていたケースも5件あったということです。
福岡県保険医協会の林裕章会長は「マイナ保険証があるのにトラブルで使えない際の患者の負担と、苦情を寄せられて対処する医療機関の負担が非常に重い。今は従来型の保険証を廃止するべきではないと思う」と話していました。