世界水泳を前に博多港で高速船使いテロ対策の訓練

7月、福岡市で開幕する水泳の世界選手権を前に、海上保安部や警察などが博多港に停泊した高速船を使ってテロ対策の訓練を行いました。
訓練は、博多港に停泊中の高速船「クイーンビートル」を使って行われ、福岡海上保安部や警察、出入国在留管理局、それに税関などの関係機関からあわせて89人が参加しました。
訓練は、「複数人の不審者が入国し、テロを計画している」という想定で、海上保安官や警察官が船内にいる刃物を持った不審者を警棒やさすまたを使って取り押さえました。
その後、不審者が置いた液体から発生した気体を吸って倒れた乗客を防護服を着た消防が搬送した上で警察の専門部隊が、不審物を処理し、客室内を除染していました。
このほか、博多港の入国ゲートでは、入管の担当者が不審な人物を入国審査で割り出して速やかに警察に連絡したり、税関の担当者が上着の下に隠し持っていた拳銃を発見したりして、水際でのテロ防止に向けた関係機関の連携を確認していました。
福岡海上保安部の小山裕介警備救難課長は「関係機関と連携して多くの人が集まるところを狙ったテロへの警戒を怠らず、人生をかけて世界中から集まるアスリートや観客を安全な環境で迎えたい」と話していました。