海苔サミットで食害対策議論 福岡市で始まる

全国からのりの生産者などが集まりのりづくりの未来について考える「海苔サミット」が福岡市で始まり、26日は深刻化する食害対策をめぐって議論が行われました。
「海苔サミット」は、のりの生産者のほか加工や販売業者が集まり、のりの生産をめぐる共通の課題について意見を交わそうと開かれ、7回目のことしは26日と27日の2日間福岡市で開催されます。
大会には、福岡県や佐賀県のほか千葉県や宮城県など全国の産地からおよそ200人が集まり、26日は近年、深刻化している魚や鳥による食害対策を中心に議論が行われました。
最初に千葉県の生産者が登壇し、クロダイが養殖中ののりに群がり3時間ほどで食べ尽くす映像を見せながら、侵入を防ぐ網などの対策もすぐに破られる現状を説明しました。
続いて意見交換が行われ、参加者からは金属製の反射板を設置して食害を減らした実例や、海岸付近に魚のえさ場を用意し沖合側でのりの養殖を行って食害を防ぐアイデアなどが出されました。
また、カモによる食害対策として、のり網におもりをつけて海に沈めたり、タカを使って追い払う取り組みなどが紹介されました。
大会の実行委員長の西田剛さんは、「温暖化の影響で食害などが発生し、のりの生産は年々厳しくなっています。産業が衰退しないよう全国の生産者が協力して知恵を絞っていきたい」と話していました。