高速船「クイーンビートル」 亀裂で浸水確認も運航続け処分

ことし2月、福岡と韓国のプサンを結ぶ高速船「クイーンビートル」で、亀裂による浸水が確認されたのにもかかわらず必要な検査を受けずに運航を続けたなどとして、国は、運営会社の「JR九州高速船」に行政処分を出しました。
国土交通省によりますと、ことし2月11日、JR九州高速船が運営する福岡と韓国のプサンを結ぶ高速船「クイーンビートル」で、運航中に浸水警報装置が作動しました。
会社は翌日、博多港に到着後、船首の右側面に幅70ミリほどの亀裂を確認しましたが、応急処置を行った上で翌々日まで3便の運航を続けました。
これについて国土交通省は亀裂からの浸水を確認した時点で臨時検査を受けることが法律で義務づけられているほか、会社の報告体制にも問題があったとして、23日付けでJR九州高速船に対して安全確保を命じる行政処分を出しました。
会社に対して再発防止策や安全教育を講じるよう求めています。
処分を受けたJR九州高速船は「再びこのような事態を起こすことのないよう措置を講じるとともに法令順守を徹底する」とコメントしています。