糸島市の櫻井神社・高祖神社が国の重要文化財指定へ 

福岡藩の2代藩主・黒田忠之が建立した神社など、糸島市にある2つの神社が新たに国の重要文化財に指定されることになりました。
このうち、「櫻井神社」は、江戸時代前期の1632年に福岡藩の2代藩主・黒田忠之が建立した神社で、本殿と拝殿、それに楼門が国の重要文化財に指定されます。
本殿と拝殿と楼門が一直線に並ぶ姿は建立当時の景観をとどめており、本殿には意匠を凝らした華やかな彫刻が施されているのが特徴です。
また、国の重要文化財に指定される「高祖神社」の本殿は、正面の屋根が長く伸びた神社の伝統的な建築様式「三間社流造」で建てられていて県内の流造の神社では最も古いということです。
修復工事に伴う調査で室町時代の1541年に建立されたことを示す棟札が見つかったほか、当時の木材が多く残されていることが新たに分かりました。
国の文化審議会は、23日、重要文化財の指定を文部科学大臣に答申しました。
県によりますと、これで県内の建造物で国の重要文化財は45件になるということです。
糸島市文化課の河合修課長補佐は「市の2つの文化財が同時に国の重要文化財に指定されることになり、本当に喜んでいます。後世に末永く残していくとともに多くの人に実際に建物を見てもらいたいです」と話していました。