JR九州株主総会 減便など”利用状況注視し 見直し検討”

JR九州は、23日開いた株主総会で、株主から列車本数の削減で利便性が低下していると指摘されたのに対し、会社側は「効率的なダイヤ設定が必要で、今後も利用状況を注視し、見直しを検討する」という考えを示しました。
福岡市博多区で開かれたJR九州の株主総会には、株主330人あまりが出席しました。
この中で、利用客の減少を受けた列車の本数削減や無人駅への切り替えなど大幅なコストカットを進めていることについて、株主から「減便や車両数の見直しが、利便性低下につながっており、経営への悪影響が懸念される中、社会インフラであるという自覚があるか」という質問がありました。
これに対し福永嘉之常務執行役員は、「鉄道事業として収益を確保し、事業の安定を図ることが重要で客の利用状況に合わせたダイヤ設定が必要だ。今後も利用状況を注視し、必要に応じて見直しの検討を行っていく」と述べました。
人口減少が加速する中、鉄道会社の間では本数削減や運賃値上げなど従来のコスト構造を見直す動きが相次いでいて、乗客の利便性と安定経営のバランスをどのように図っていくかが大きな課題となっています。
総会後、出席した株主の1人は「企業として更生していかなきゃいけないので、いったんはしょうがないと思います」と話していました。