福岡の高校生監督「今日も明日も負け犬」起立性調節障害理解を

朝起き上がるのが難しいといった症状が現れる「起立性調節障害」になった県内の高校生が監督を務め自身の経験を実写化した映画が福岡市で上映されました。
4日、福岡市博多区で上映された映画『今日も明日も負け犬』は「起立性調節障害」と診断された福岡の西山夏実さん(19)が監督を務め、高校生の時に仲間たちと製作しました。
「起立性調節障害」は、自律神経の不調などが原因で立ちくらみや全身の倦怠感、朝、起き上がるのが難しくなるといった症状が現れる病気です。
日本小児心身医学会によりますと、小学生のおよそ5パーセント、中学生のおよそ10パーセントに発症しているとされています。
西山さんの経験の実写化に挑んだ映画は主人公が突然、朝、起きられなくなり遅刻や欠席が増え、保健室登校を始める様子や、不調の理由を周囲に理解してもらえず心も弱っていく様子など描かれています。
西山さんは「これまでにも学校などで上映会をしてきて、不登校だった子どもが学校の理解を得て登校できるようになったという話を聞いて、理解が広まっていると実感しています。当事者だけでなく、家族や友達、先生にみてほしいです」と話していました。
この映画は原作となった本が電子書籍で販売されていて、今後、DVDなどで販売していく予定だということです。