【独自】教員不足で「臨時免許」交付件数が過去最多に 福岡県

教員不足が深刻さを増しています。
福岡県で昨年度、普通免許を持つ教員を確保できず例外的に臨時免許を交付した件数が過去最多の900件あまりに上ったことが分かりました。
教育委員会は、本来、小学校や中学校など学校の種類や教科に応じた「普通免許」を持つ教員を配置しなければなりませんが、必要な人数を確保できない場合、例外的に臨時免許を交付できます。
この臨時免許について、福岡県教育委員会は昨年度、904件交付したということです。
これは、正確な記録が残る平成24年度以降最も多く、NHKのまとめでは全国でも2番目の多さとなっています。
内訳は、小学校が半数以上の477件、中学校が184件、高校が113件などとなっていて、特に小学校で普通免許を持つ教員の確保が難しい状況がうかがえます。
小学校では、中学校の普通免許を持つ人に臨時免許を交付して欠員を補うなどといった状況が続いているということです。
一方で、中学校や高校は特定の教科に限った免許のため、小学校でさまざまな教科を十分指導できるのかどうかなど懸念する声もあります。
福岡県教育委員会の日高吉三郎教職員課長は「教育活動を維持するために臨時免許の交付が増えるのはやむをえないが、この状態が適切だとは思っていない。あらゆる手段を講じて普通免許を持つ人材を確保していきたい」と話しています。