九州・沖縄の個人消費の景気判断4か月ぶりに引き上げ 日銀
日銀は、九州・沖縄の個人消費の景気判断を4か月ぶりに引き上げました。
値上がりする食品などでは節約志向が見られるものの、コロナ禍で抑えられてきた旅行やレジャーの消費の勢いが強いためだとしています。
日銀は20日、九州・沖縄の3月の金融経済概況を発表し、全体の景気判断は据え置きましたが、個人消費については「着実に持ち直している」として4か月ぶりに判断を引き上げました。
これについて記者会見した福岡支店の濱田支店長は「物価上昇に警戒する生活防衛的な動きは広がっていると思うが、コロナ明けが迫る中で行動制約がとれ、買い物を楽しむなど人流が増えていることがむしろ打ち勝った形で、消費の活性化が目立っている」と述べました。
値上がりする食品などでは節約志向が見られるものの、旅行やレジャーの消費意欲は強いとして、今後も、歓送迎会や花見、スポーツ観戦などの消費が旺盛になると指摘した形です。
一方、このところ、欧米の金融機関の経営不安が懸念されていることについて濱田支店長は「金融ショックが広がらないように中央銀行などが早め早めに手を打っている。実体経済への影響は現時点では見られていないが、うまく収束できるのか注視していきたい」と述べました。