直方市 開発中の「樋門」遠隔操作システム 進捗状況を報告

大雨の際、川の水が市街地に逆流するのを防ぐ「樋門」という施設について、直方市は、操作を担う住民の負担軽減につなげようと、遠隔で操作するシステムの開発を地元企業などと進めていて、14日開発の進捗状況についての報告会が開かれました。
水路と川が合流する地点などにある「樋門」は、大雨や台風の際、川の水が逆流するのを防ぐために閉める必要がありますが、操作を委託された地元住民が雨や風の中、手動で操作するケースも多く、危険性や重い負担が課題となっています。
市内におよそ50の樋門がある直方市では、2年余り前から地元企業のほか、福岡大学や九州工業大学と連携して樋門を遠隔で監視・操作するシステムの開発を進めていて、14日、進捗についての報告会が開かれました。
報告会では、産業用コンピューターを手がける地元企業の担当者が、去年の大雨や台風の際に行った実験でシステムが正常に作動したことや、実用化に向けコスト削減を進めていることなどを報告しました。
直方市などでは、来年度も開発を続け、将来的な実用化を目指すことにしています。
直方市産業イノベーション推進係の米澤隆司さんは「操作を担う住民の危険や負担の軽減につながるよう、まず直方市で実用化し、同じような悩みを抱える他の自治体に広げていけるよう取り組んでいきたい」と話しています。