福岡市・高畑遺跡で弥生時代の鋳型 両面セットで発見
福岡市の高畑遺跡で、弥生時代の「広形銅戈」と呼ばれる青銅製の武器を作るための鋳型の表と裏の両面がセットで見つかりました。
市によりますと、セットで見つかるのは全国で初めてで、担当者は「弥生時代の青銅武器の生産を考える上で重要な発見だ」と話しています。
福岡市博多区の高畑遺跡で去年5月、弥生土器を廃棄する場所から「広形銅戈」と呼ばれる青銅製の武器を作るための鋳型の表と裏の両面がセットで見つかりました。
「石英長石斑岩」という石で出来ていて長さはおよそ44センチ、幅がおよそ21センチ、2つ合わせると厚さがおよそ15センチ、重さはそれぞれおよそ19キロと14キロでした。
鋳型を表と裏ではさんだところに青銅を流し込んで武器を製造する仕組みになっていて市によりますと、表と裏の両面がセットで見つかるのは全国で初めてだということです。
福岡市の文化財の担当者は、「セットで見つかったことで製造作業の工程を探る手がかりになり弥生時代の青銅武器の生産を考える上で重要な発見だ」と話しています。